Gallery&Stories

作品には、一つ一つにストーリーがあります。
書の魅力が伝わるように、その一部を作品と共に紹介します。

櫻本太志

蕾(つぼみ)

爽やかな空気に包まれ、
あたらしい芽吹きを待つ。
そんな存在と空気感を紙面に描きたかった。

高い地点から振り下ろされた超長鋒の筆が、次第に速度を増していき、紙面を軽やかに走った。
ウ冠では存分に心を解放させ、最終部ではここまでの感情の高ぶりをグッと納めるように筆を引き締めて結んだ。
一字書の醍醐味は、一字の中に起承転結を盛り込み全体のドラマを創り上げることでもある。


画仙紙 淡墨 120×120㎝

櫻本太志

吐く

今の自分のすべてを、吐き切る。
そして、新たな息吹を。

「技法が作品の中心であってはならない」と考えている。この作は、技法を越えた次元で自分の内面を曝け出すようなダイナミックな作品を生み出したいという、心の叫びであった。
そういう意味で書の作品は常に自画像のようなものである。
後にこの自画像が、個展のテーマになった。

淡墨 中鋒特大筆  180×237㎝

東京書道教室

薔薇ノ木ニ薔薇ノ花サク
ナニゴトノ不思議ナケレド

(北原白秋の詩)


何ともない平凡に本当の美は潜むのだろう

文字を学びながら、造形について考える。ふと身の周りの物に目を移せば、自然が創り上げる造形の美しさが際立って見えてくる。一片の花びらや葉や、そこをつたう雫。これらの造形美にはきっと及ばないのであるが、書にも自然が宿る美しさを忍ばせたいという願いである。

茶染め画仙紙  松煙淡墨  60×90㎝

櫻本太志

『現在』


今ここにいる自己の存在を、真正面から紙面に刻もうという想いで筆を執った。金文体という古代文字を使用したのは、紙面構成に於ける造形的なアプローチと、一般的な可読性を廃することで作品を文字ではなく感覚的に観ていただけると考えたためである。

「現」の長い斜画では、周囲の空気を孕んで解放感のある書線に恵まれた。この時の、筆が紙を良く噛んだ感触は忘れられない。「在」は、今ここに存在する自分を確認するが如く、紙背に届く深淵さ、重厚感や抵抗感を筆致に求めた。

何百枚もの反故を積み上げた後のこの一枚は、書に言う「意先筆後」(自分の意のままに筆がついてくること)を実感する一作となった。


濃墨 古文体 105×135㎝


櫻本太志

荒海へ脚投げ出して旅のあとさき

(山頭火の句)


淡墨作や大作の反故の山は、裁断して次の作品の原稿を書くのに重宝している。
無造作に裁断したその墨象は、ふと崖に打ちつける波しぶきのように見えた。
山頭火の句が頭をよぎり、筆を執った。
一点一画の線のキレ、瞬間の筆の開きなどは、刹那的な潔さから生まれたものである。

アート書道

夕焼けふかく何かを待っている

(山頭火の句)

古い朱墨を陶硯で丁寧に磨墨し、1970年代の紅星牌単宣に落とせば、透明感のある柔らかい質感の朱墨に恵まれた。
さあ、何を描こうかとふと辺りに意識を向けると、書斎に西日が指していた。

朱淡墨 古画宣

櫻本太志

三愛




櫻本太志




東京書道教室




刻字


純粋な心を忘れてはいないだろうか


ここに深く刻んでおこう



刻字  墨に銀箔押し



アート書道

いちりんの花





淡墨 105×135㎝



櫻本太志


引き算の美学と余白の緊張を追求

白に意味を持たせる線性でありたい



羊毛短鋒 草書体 35×45㎝



習字教室

書写手本


くせのない
より標準的で美しい手本を心がけて

東京書道教室

標準的な美しさを追求

手本を執筆する時は、より自然な運筆から生まれる標準的な美しさを目指しています
その人の“個性”は、しっかりとした文字を学ぶことで、その背後に現れます。
基本的な運筆法を会得せずに書美を追求することは、いわゆる「ヘタウマ」「デタラメ」もしくは単なる「クセ字」と言わざるをえません。

制作を楽しむ

時には大胆に

世の人すべてにそれぞれが情熱を持って取り組める何かがあると思います。 私の場合は幼いころに工芸の道を究めようと決心してから、一所懸命に研鑽を積んできました。

書道展

丁寧な指導

書の上達には、自分の良い部分を認め楽しんで書くことです。そして、自分の欠点を知り修正する。これには個々に修正点が違ってきます。長年の指導により培った、個々に応じた適切なアドバイスを丁寧に行っています。

和泉小学校

発表の場を楽しむ

書道のモチベーションを保つことも大事です。時には自分の作品を展覧会で発表したり、自分の自宅に飾って楽しんだり。
東京オリンピック期間には、作品展と外国人向けの書道ワークショップを企画しています。
目標を持って、楽しみながら書を学んでいきましょう。

櫻本太志